好きなものと年齢
娘が友達に少し幼い持ち物を恥ずかしくないかと聞かれたらしい。
娘は特に恥ずかしいと思っていないけど、言われたことは気になっていたみたい。
友達がどんな気持ちでそう言ったのかはわからない。
幼いものをもってて恥ずかしいという成長した感想かもしれないし、本当は自分もそれが欲しかったのに親から大きくなった時恥ずかしいよ。と言われて買うことができなかったうらやましいという気持ちの裏返しかもしれない。
ランドセルを6年生になっても恥ずかしくない色で買うのか、その時好きな色で買うかの問題だなぁと思った。
これはもう育った後の本人次第としか言いようがない。
ずっと同じものを好きなことだって、成長して少し恥ずかしくなることだってどっちの可能性もあるから。
私は漫画やアニメがずっと好きだ。
ただそのことを恥ずかしく思う時期があった。
それは同じものを好きだった子たちが他のものを好きになって、置いていかれたような、自分の世界が広がっていないかのような気持ちになったからかもしれない。
でも今同じものをずっと好きなままでいられたことは悪いことではなかったと思っている。
それは他のことも試してみて、でもやっぱりそんなに好きになれなくて元の好きなものに帰ってくる。それの繰り返しをしてきたからだと思う。
小さい頃から好きなものをずっと好きでいるために私を支えてくれていた思いがひとつある。
それは、作っているのは大人だということ。
幼い頃の自分を感動させてくれたのは、新しい世界を教えてくれたのはいつだって大人たちで、大人が作った世界。
そんな世界を作れるのは、子供時代を経験してその好きだった世界を大切にしてきた大人だからできることだと思う。
今、子供を育てて思う。
好きなものを素直に好きだっていうことは結構難しい。
子供たちの世界は思っているより周りの声の影響が大きい。大きな声はあっという間にその子の価値観を変えてしまう。
でもそうやって新しいものにどんどん出会ったり別れたり、もう一度戻ったりして自分の好きなものに出会っていくんだろうな。
子供たちは幼い頃に感動していた自分をもう一度見せてくれる。
子供を通して私はもう一度好きなものたちに出会っているのかもしれない。